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【撮影知識】基礎を学ぼう「シャッター速度」編

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今回のテーマは「シャッター速度」です

 

だいぶ間が空いてしまいましたがお勉強の時間です!
前回に引き続き今回も基礎項目について学んでいきます。
今回のテーマは「シャッター速度」
それではいってみましょう!

 

 

そもそも「シャッター」ってなに?

そもそもカメラにおけるシャッターの役割って皆様はご存知ですか?
とても簡単に説明しちゃうと、感光材料に光りを当てる時間をコントロールするのがシャッターの目的。
「感光材料」というのはいわば絵を記録するところのことで、フィルムカメラであれば「フィルム」、
デジタルカメラであれば「イメージセンサ」のことを指します。
ここへの光りを当てる時間を調整するのがシャッターの役割なのです。
ちなみにレンズは「感光材料へ当たる光りの量の調節」を行なっています。
つまり、我々がカメラで操作している内容というのは全てこの感光材料への光の取り込み量を調整しているというわけなのです。
どうでしょう?なんとなーくお分かりになりましたか?
 




取り込む光を調整し、時間を操れ!

シャッター速度とは文字通り「シャッターを開閉する速度」のこと。
カメラ界隈ではシャッタースピードと言われることが多いため、
英字の頭文字2文字を取って「SS」なんて言われたりします。
ただ、スピードというのは単位時間当たりの移動距離を示す物理量の事を指す為、
シャッター動作においてこの表現は相応しくない!なんて意見もあるそうです。
うーん、言われてみれば確かにですね。
とはいえある程度一般的な言い方となってしまってますのでここでは以下SSと呼ぶ事にしますね。


このSSを表す際時に1秒よりも早い場合だと「1/○○秒」なんて表現されます。
これはその書き方通りで「1秒分の○○秒」という意味となります。
とは言ってもこのような言い方だとどのくらいの時間だかピンと来ないですよね…
そんなときは計算をしてみましょう。
例えば1/20秒だった場合、1÷20=0.05秒となります。
つまり1/20秒で撮影した場合、実際には0.05秒間だけシャッターを開くことになるのです。
分子が固定されている場合、分母の数が大きくなればなるほど計算結果が小さくなるので、
「分母の数が大きくなればなるほどシャッターを開く時間が短くなる =シャッタースピードが速くなる」
となるわけです。


逆に1秒以上の場合は分数を使わず、数字の後ろに「”」をつけて表します。
例えば10秒の場合だと「10”」という風になります。
大体のメーカーの場合だと最大30秒までカメラ側の設定で対応可能ですが、
それ以上の場合は「Bulb」というシャッターボタンを押している間だけシャッターを開くモードを使用することになります。
この場合、別売りの「レリーズ」が必要となりますのでご注意ください。


なお、このようにSSの値を変更することをSSを○段上げる・下げると呼びます。
〇段というのは変更量のことでカメラによっては1段ごとだったり1/3段だったりするので、
事前にご自身のカメラの設定量をお調べいただくといいかもしれません。
ちなみに私の使用しているNIKON D850は1/3段階ごとの設定が可能です。

前置きはこのくらいにしておいて…まずはSSを変えて撮影してみましょう。





シャッタースピードを変えて撮影してみよう!

それでは早速SSを変更して撮影してみることにしましょう。
今回の撮影条件はこちら



今回のお供フレンズ

 
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今回のお供フレンズはカンガルー、ペンギン、くまの3匹でお送りします。
みんなよろしくね!
 

 

撮影条件

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撮影ブース内にプラレールの線路をエンドレスに組みます。





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時計回りにSLとペンギンを乗せた車両(通称:お供エクスプレス)を一定の速度で走らせ、
直線部の一定の箇所に到達した際にシャッターを切ります。
撮影後一段階SS遅くし、再度同じように撮影を行い撮影結果を比較します。
なお上でも書いた通り私の使っているD850は1/3段階ごとSSを選択することが可能ですが、
この感覚での検証は枚数が多くなるため、一段階ごとSSを落として撮影します。




使用機材

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今回使用した機材はこちらです。

•カメラボディ…NIKON D850
•カメラレンズ…AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR


今回使用したレンズは明るさF2.8通しの標準レンズ。
その圧倒的な描写力から私が絶大なる信頼を寄せているレンズです。
難点は1キロを超える重さ…ではなくむしろ「フィルター径」の方だと思ってます。
このレンズはやや大きめの82mmというフィルターを採用しています。
お陰でそれまで最大77mm径フィルターのレンズしか持ち合わせていなかった私は、
ほぼすべてのND・C-PLフィルターを買い換える羽目になってしまいました…
こういったフィルターは何気に結構なお値段しますので、
いつかは手に入れるぞ!とお思いの方は早い段階でフィルター類を82mmで統一しておくことをオススメします。
 82mmをメインにしてステップアップリングを使用するのがおススメです。
ケラレも防止できるので一石二鳥ですよ。

 

[フィルター径を変換] ステップアップリングN 77mm-82mm 887844

[フィルター径を変換] ステップアップリングN 77mm-82mm 887844



カメラ設定

今回のカメラ設定は以下の通りです。

シャッタースピード優先モード
ISO感度AUTO
•露出補正なし

 


シャッタースピード優先モードはその名前の通り、
指定したSSとなるよう絞り量をカメラ側が自動的に設定してくれるモードです。
ただし今回の場合SSの増減幅が大きい、また最低限写真の明るさを確保したかったため、
ISO感度もAUTOとしました。
なお今回も三脚とレリーズを使用し手振れ等の対策を行いました。


1/8000…F2.8 ISO4500

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1/6400…F2.8 ISO3200

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1/4000…F2.8 ISO2200

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1/2000…F2.8 ISO1100

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1/1000…F2.8 ISO560

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1/500…F2.8 ISO280

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1/250…F2.8 ISO140

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1/125…F2.8 ISO64

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1/60 …F3.5 ISO64

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1/30 …F5.6 ISO64

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1/15 …F8.0 ISO64

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1/8 …F11.0 ISO64

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1/4 …F16.0 ISO64

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1/2 …F22.0 ISO64

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1” …F22.0 ISO64

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1.3” …F22.0 ISO64

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1.6” …F22.0 ISO64

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2” …F22.0 ISO64

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5” …F22.0 ISO64

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10” …F22.0 ISO64

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皆さんはどういう変化が起こったか気づきましたか?
それでは一つ一つ見ていきましょう。






SSを変えると何が変わるの?

シャッター速度が速い=被写体が止まってるように映る

まずは一番SSが速い写真を見てみましょう。
周回運行しているはずのSLがほとんど止まって見えます
これは光をとりこむ時間がとても短いためにまるで止まっているかの様に映るためなのです。
つまり動いている被写体を止めて撮影したいという場合はSSを速くするとまるで止まっているかのように撮影することが可能となります。
…となるとこの反対は?


シャッター速度が遅い=被写体が流れて見える

段々と下に行くにつれ、SLの姿がブレているように見えてきますね。
これはピントがずれてきたわけではなく、シャッター速度が遅くなったために被写体の動きに合わせて撮ることが出来なくなってきたからなのです。
一番長いSSとなった最後の写真を見てみると…あれSLどこに行っちゃったのでしょうか?
これはシャッター速度が遅くシャッターを開く時間が長かったため、
被写体であるSLが動いている間も記録し続けた結果残像の様になってしまったためです。
このことから逆に言うと、
動いている被写体に動きを出して撮影したい場合はSSを遅くするとまるで動いているかの様に撮影することが可能になる。
ということがわかります。

シャッター速度と明るさは反比例の関係

被写体の捉えた方の他に明るさにも注目しましょう。
一番上のSS最速の写真はなんだか暗くないですか?
これはシャッターが1/8000秒=0.000125秒しか開いておらず、
十分な光を取り込めなかったため、このように暗くなってしまったからです。
この場合はISO感度を更に高くしたり、絞りを開放させたりするとその分明るく撮ることが可能です。
今回はISO感度をオートにしてカメラ側にて設定をさせましたが、
それでも適正露出に対して露出がアンダーになってしまった状態、
いわゆる「露出アンダー」の状態での撮影となってしまいました。

逆にシャッター速度が一番長い10"の写真はレールが消えてしまうくらい真っ白になってます。
これはシャッターを開く時間が長くその分光を取り込んでしまった結果、
適正露出に対して露出がオーバーしてしまった状態、
いわゆる露出オーバー」の状態となってしまったからなのです。
このように長時間シャッターを開けて撮影する方法は「長時間露光」と呼ばれています。

このことから撮影場所がとても明るいときはSSを速めにすると適度に露光量が調整でき、
逆に撮影場所がとても暗いときはSSを遅めにすると光を長時間取り込むと明かりがないなかでも被写体を撮影することが可能となります。


とまぁ簡単にまとめてはみましたがいかがでしょうか?
皆さんなんとなーくわかりました?




シャッター速度を変えることで撮影できるものとは?

そんなシャッター速度ですが、では実際にこれを変えて撮影するとどうなるのか少し例を出して説明してみます。


DSC_1819

SSを速くすると速く動いている被写体をまるで止まっているかのように撮影することが可能です。
高速で走る「新幹線」を周りの風景と共に撮影したい!そんなときはSSを速くして撮影してみましょう。
目の前を高速で走る新幹線も、SSを上げればまるで風景の一部かのように止めることができるのです。
ただし上でも書いた通りSSを上げると光を取り込む量が少なくなり暗くなってしまうので、
レンズを開いたりISO感度を上げるなどしてその分の光量を補う必要があります。





DSC_6458

SSを遅くすると遅くするだけ光を取り込むことが可能となります。
例えば夜、あまり街灯もないの町中で撮影したいというときはSSを遅くして撮影してみましょう。
我々の目では判断できない量の光でもカメラはしっかりと取り込んでくれるため、
まるで昼間のような明るい写真を撮影することができます。
ただしこの時にブレたりカメラを動かしてしまうときちんとした写真は撮れませんので、
SSを遅くして撮影する際はしっかりとカメラが固定できるよう三脚を利用しましょう。



DSC_8740


また、SSを長くすると動きのある写真を撮影することができることから、
光量十分な環境の中、あえて長時間露光を行う場合もあります。
この場合「NDフィルターという特殊なフィルターを利用して撮影を行うのですが、
長くなるのでこのお話はまた次の機会に。
ちなみに私が大好きな撮影スタイルがこのNDフィルターを使用した長時間露光です。
山で写真をヌルヌル撮ることに快感感じる変態が私なのです。

とまぁこんな風にSSを使いこなすことにより様々な表現をすることが可能になるのです。
なんとなくお分かりいただけると幸いです。


プロフェッショナル レンズフィルター 82S ND400

プロフェッショナル レンズフィルター 82S ND400




今回のまとめ

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ということで今回のまとめです。

SSが速いとと動いている被写体もまるで止まっているように撮れる

SSが遅いと動いている被写体が動いているように撮れる

SSの速さと取りこむ光の量は比例関係にあり

今回使用したもの


ニコン ニコンデジタルカメラ D850

ニコン ニコンデジタルカメラ D850